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音泰夢

好きな音楽だったりなんだったりについてつらつらと語るだけのモノ。

雑記:誰かの為に動く

 

スピッツのライブに行ってきました。」

先日の記事の内容。

 

その記事でも触れたのだけど、当日は自分の誕生日。大好きなバンドが自分の誕生日にライブをしてくれる、という事実だけでひどく舞い上がっていたのだけど、更に嬉しいことに当日は彼女と一緒にライブを見れるとなり、チケットを発券した段階から当日をそれはそれは楽しみにしていました。

 

お互いに別々の職場で働いていることもあり、会える機会も限られている。二人とも日程を決めて休暇を取った。ゆっくりと会える楽しみもあった。

向こうの忙しさも理解しているので、『会える』、そして『大好きなバンドのライブを一緒に見れる』の二つだけで満足なのだけど、心のどこかで『誕生日』を意識している自分がいた。

「おめでとう」の言葉は日付を跨いで間も無く頂いたので望むものは無いはずなのに、人と言うのは賤しい生き物で、「なにかプレゼント貰えないかな」と言う汚い考えが心の端っこにいた。忙しさを理解しているからこそ、そんな暇がなかったことは明白なのに。馬鹿らしい。

 

朝を迎えて、昼過ぎから会う約束を交わして、そこから返信が途絶える。「どうしたんだろう」と思い催促のメールを出す。しばらくして返事が来る。

「車を母の職場まで取りに行ってた。」

僕は免許を持っていなくて、遠出をする時は彼女の家の車でどこかへ向かう。恥ずかしい話だけど、当日もその手筈だった。だからこそ、集合時間になって急にそう言った返事を寄越した彼女に疑問符と共にほんの少しの苛立ちを覚えたが、グッとこらえて「じゃあ職場付近まで向かうからそこで落ち合おう」と返した。

 

果たして無事に合流を果たしたのだけど、予定よりも遅れた合流に少し不満で、たぶん顔に出てた。

挨拶と一言二言会話を交わして、いつも通り助手席に促されて車に乗り込む。彼女は少しバツが悪そうな顔していて、わざわざ自分のために親の職場まで車を取りに行ったのだとするとすごく申し訳なくなり自分の態度を反省した。と、そこで助手席足元に見慣れない紙袋があることに気づいた。

 

「誕生日プレゼント」と彼女が言う。

「え?」と驚く自分に、「早起きして探し回った」と続けた。どうやら、『車を母の職場まで〜』はプレゼントを探すのに手間取り、約束の時間より遅れそうな彼女が苦し紛れに放った嘘らしい。

 

日々、時には泣きたいくらい辛い思いをしながら、それでも一生懸命働き、休まる暇もないくらい目まぐるしく過ぎる時間を生きる、そんな子が。自分の時間も満足に作れないせいで時に苛々して周りを巻き込む子が、僕自身の為に、結局時間が作れなかったからと、早起きしてまで無理やり時間を作りプレゼントを選んでくれた。

大層に書いたけど、そういうことで。果たして自分はそんなことをしてもらえるほどに何かをしてあげたのかと考える。

 

誰かのために労力を払うのは疲れる。正直言えば、その事でいつか見返りがあればと邪な考えが起きたりする。

でも、そういうことじゃなく。『お返し』の気持ちだとか、ただ、『してあげたい』という真心一つで動けることはすごく、素晴らしいな、と思った。自分もそうあって、そして、またそうしてもらえるようで在りたいと思い、その日はスピッツの音に酔った。

 

 

酔いすぎて長々とこんなことを書いた。