音泰夢

好きな音楽だったりなんだったりについてつらつらと語るだけのモノ。

邦楽ロックを作った、NUMBER GIRL

 

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歴史というものは

大変素晴らしいもので

終わる歴史もあれば

続いていく歴史がありますね

 

2002年11月30日。そう言い残すと彼らは自分たちの歴史を騒やかに締めくくった。

そこに、NUMBER GIRLがいた。

 

 

知らないでは済まされない

 

僕が初めて彼らの音に触れたのは、解散から6年も経った2008年。晴れて大学生になった僕は友人に誘われるがままに軽音部に入部した。ギターとベースの違いも分からない様な音楽に無頓着だった自分。友人が「自分はギターするし、お前も一緒にやろうよ」とギタリストとして入部することになるが、アンプから出る爆音に耳を塞いでいる毎日だった。

 

ほんの少し時間が経ち、梅雨が終わり夏も目前という季節。我々一年生のお披露目ライブの日がやって来た。

僕が所属していた軽音部はコピーバンドのみで、披露する場所も大学の敷地内。アンプやスピーカー、ドラムセットにPA卓、全ての機材を会場に運搬し部員全員で会場を作り上げていく様は小さな文化祭。果たして自分は「初心者にオススメ」と先輩に勧められブルーハーツのコピーで挑むことに。

 

そして、当日。

ぐっだぐだの演奏をしながらも初めてのライブを楽しんだ僕は、舞い上がったまま先輩たちのライブを見ていた。入部当初から自分を可愛がってくれていた先輩たちのライブは格好良く、全てを食い入る様に見て、聴いていた。

 

そんな中、突然。

 

繰り返される諸行無常、蘇る性的衝動。冷凍都市の暮らし、あいつ姿くらまし

 

と、特に仲の良かった先輩が念仏を唱え始めた。男性四人で組まれたそのコピーバンドは明らかに他のバンドよりも音が大きく、鋭く、激しく、そして、熱があった。2008年、NUMBER GIRLとの邂逅(コピバン)である。

 

その日を境に僕は、彼らの騒やかな音にまんまとのめりこんでいくのである。知らないでは済まされなかった。

 

 

 邦楽ロックの基礎である

 

枕が長くなりました。

NUMBER GIRL、今の邦楽ロックの基礎を作ったと言っても過言ではない。

 

 

彼らの音を知らず、KANA-BOONや、ゲス、[Alexandros]に慣れている人にはかなり堪え難い音をしているかもしれない。

「本当にこれが邦楽ロックの基礎なの?」ともなるかも。ってかなってるはず。そう、最初はしんどい。それが、NUMBER GIRLナンバガ

 

でも、彼らの曲は至ってシンプル。

イントロがあり、AメロBメロサビ。間奏を挟んでAメロBメロサビ、大サビ。スタンダードな曲構成が大半で実はあまり捻りがない。ただちょっとだけボーカルがシャウト気味で、ギターがキンキンしていて、ベースが延々とダウンピッキングしていて、ドラムがイナザワチェインソーしているだけ。メジャーコードを弾いているギターにマイナーコードをぶつけて不協和音を奏でるだけ。

 

 彼らが音楽シーンに与えた衝撃は凄まじく、多くのバンドに大きな影響を与えた。与えてしまった。

 

 

ASIAN KUNG FU GENERATION

有名な話ですが、「NGS」は「ナンバーガールシンドローム」の意味で、アジカン後藤が彼らから影響を受け、リスペクトの意味を込めて作り上げた曲。

祭囃子の様なチープなリフが印象的。

 

 

 

Base Ball Bear

テレキャスターの音色、日本語とカタカナが混じる絶妙な造語、キメ、関根嬢のダウンピッキング。影響を色濃く受けているバンド。

ギターボーカルの小出祐介NUMBER GIRLに対して、「三大・好きすぎるから語りたくないもの」と述べている。

 

 

凛として時雨

ベースボールベアー同様にテレキャスターがジャキジャキしている。六弦の鋼の振動。本当、三人とは思えない音を繰り出してる。ちっさいライブハウスならブレーカー落としそう。

 

 

 

他にも影響を受けているバンドはたくさんいるし、バンド以外にも椎名林檎YUI星野源などNUMBER GIRLフリークを公言しているアーティストはいる。

 

いま、第一線をひた走るKANA-BOONアジカンの影響を受けているし、そのアジカンNUMBER GIRLの影響を受けている。形は変わるも魂は受け継がれ、いまも彼らの血はどこかで流れている。

いやまぁ、四人ともバリバリ現役で音楽活動を行なっているので彼らの血が絶えることはないんだけど。

 

 

続いていく歴史

 

とかく、彼らの躍進がなければいまの音楽シーンはもっともっと違う形になっていたということ。極端な話をすれば、いまの邦楽ロック、所謂「ロキノン系」という日本独自の音楽文化はここまで発展はしていなかったかもしれない。

 

いまの中高生は彼らを知らないらしい。

軽音部でナンバガを演奏する人もいないらしい。もっぱら、KANA-BOON、SHISHAMO、KEYTALK。でも、それでも良いんです。だって、良い音楽に浸って楽しむのが一番健全だから。  

 

でも、知ってほしい。

こんな格好いいバンドが日本にいたことを。彼らが当時のバンドシーンの中心だったことを。