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音泰夢

好きな音楽だったりなんだったりについてつらつらと語るだけのモノ。

2016年の邦楽名盤は?

 

 

年の瀬。今年も様々なアーティストが才能を捻り出し絞り出したくさんの作品を世に送り出してくれました。

 

価値観人それぞれですが、今回は私的名盤を紹介してみようかと思います。

 

 

 

スピッツ/醒めない

醒めない(通常盤)

醒めない(通常盤)

 

 

 

このブログで触れるの何回目なんでしょうかね。スピッツの前作から約3年ぶりとなるアルバム。30周年を目前にしながら尚も進化を止めないベテランの挑戦。安定、安心の良質な楽曲ばかりだけど、アルバムとして雰囲気も飽和せず、ジャケットイメージのまま暖かみと切なさが凝縮された作品かな、と。

ここ最近の彼らの作品は、不発という程ではないですが、胸を張ってオススメできるかと言えばそれも難しかったのですが、これはオススメ出来ます。ストリングスアレンジも完全に脱却しており、バンドサウンドが活き活きしてる。

 

 

 

 

ナードマグネット/CRAZY,STUPID,LOVE 

CRAZY, STUPID, LOVE

CRAZY, STUPID, LOVE

 

 

 

関西ではベテランの風格と言うか、安心感と言うか。日の目を浴びてはいないんだけど、彼らの楽曲とライブは駄目な自分を叱責してくれる力強さだったり、背中を押してくれる優しさだったり、反吐が出そうな世の中に一緒に唾を吐いてくれたり、なんかこう、「すげぇよ!やっぱり!」みたいな雰囲気があったのですが、ようやく全国に殴りかかりって見事に各地のリスナーの耳に届いた様で。

パワーポップ。今じゃあまり馴染みがないし、邦楽ロック万歳の人には「なにそれ?」かもしれない。TOKIOとか、パワーポップに近いと思います。代表格はWEEZERね。

オープニングからラストまで駆け抜けて行くオーバードライブがたまらなく気持ちよくてギター弾きたくなる。

 

 

 

 

 空きっ腹に酒/しあわせ

しあわせ

しあわせ

 

 

かっこいい。その一言に尽きる。

なんか、聴いてる音楽に『オシャレ感』を見出そうとしてる人をたまに見かけるけど、その人ってその音楽が好きで聴いてるのかなって。良さが分かるのかなって。

空きっ腹に酒は、ハードでファンクでパンクでサイケデリックなんだけど、オシャレ感も秘めてる。このアルバムはそれが更に炸裂してる。でも、『オシャレ感』気取って音楽聴いてる人には絶対にオススメしたくないし、別に聴いて欲しくもない。マジでかっこいい。だから、そんな付加価値を求めてる人たちには教えてあげない。

アルバムを聴き始めるとホントに気持ちが上がってきて、聴き終えた頃には気持ちがノリノリ。一種の麻薬みたい。麻薬吸ったことないけど、最高にキマる気分。

 

 

 

 

 

 AL/心の中の色紙

心の中の色紙

心の中の色紙

 

 

andymoriが消えて、新しく生まれた。

小山田壮平がしがらみや何やらを振りほどき、彼の音楽に対する愛情をこれでもかと体感できるのは、もちろん長澤知之の存在があってこそなんだろうけど、この作品はなんというか、『楽しい』。

アコギ一本持ってきて、適当に並べたコードにみんなが好き勝手歌って、「あ、今の良かったね」って、そんな和気藹々とした音楽仲間の暇つぶしの様な、商業的ではない雄大さが漂っていて飽きない。けれど、練りこまれた曲はとことん練られているし、泣き曲のメロディはさすがでニクい。

バンドとしてとても羨ましい姿。

 

 

 

 

 サイダーガール/サイダーの街まで

サイダーの街まで

サイダーの街まで

 

 

NUMBER GIRLが邦ロックの基礎を作り、ASIAN KUNG-FU GENERATIONBUMP OF CHICKENストレイテナーART-SCHOOLが応用し昇華する。逆に今やこういった真っ正面から貫いてくるギターロックは少なくなってきましたが、サイダーガールが今の時代珍しいローファイなギターロック。オーバードライブで弾くオクターブ奏法が似合う正統派。

その時代のバンドサウンドが忘れられない人はハマるんじゃないでしょうか。

 

 

 

 

METAFIVE/META 

META

META

 

 

YMO高橋幸宏小山田圭吾砂原良徳TOWA TEI、ゴンドウトモヒコ、LEO今井を誘い結成された天才集団。

もう、何も言うことがない。ただただ格好良い。耳が、心が、震える。

 

 

 

 

 

 

 

今年印象に残り、人に勧めることが出来るかなと思った作品でした。

 

 

雑記:誰かの為に動く

 

スピッツのライブに行ってきました。」

先日の記事の内容。

 

その記事でも触れたのだけど、当日は自分の誕生日。大好きなバンドが自分の誕生日にライブをしてくれる、という事実だけでひどく舞い上がっていたのだけど、更に嬉しいことに当日は彼女と一緒にライブを見れるとなり、チケットを発券した段階から当日をそれはそれは楽しみにしていました。

 

お互いに別々の職場で働いていることもあり、会える機会も限られている。二人とも日程を決めて休暇を取った。ゆっくりと会える楽しみもあった。

向こうの忙しさも理解しているので、『会える』、そして『大好きなバンドのライブを一緒に見れる』の二つだけで満足なのだけど、心のどこかで『誕生日』を意識している自分がいた。

「おめでとう」の言葉は日付を跨いで間も無く頂いたので望むものは無いはずなのに、人と言うのは賤しい生き物で、「なにかプレゼント貰えないかな」と言う汚い考えが心の端っこにいた。忙しさを理解しているからこそ、そんな暇がなかったことは明白なのに。馬鹿らしい。

 

朝を迎えて、昼過ぎから会う約束を交わして、そこから返信が途絶える。「どうしたんだろう」と思い催促のメールを出す。しばらくして返事が来る。

「車を母の職場まで取りに行ってた。」

僕は免許を持っていなくて、遠出をする時は彼女の家の車でどこかへ向かう。恥ずかしい話だけど、当日もその手筈だった。だからこそ、集合時間になって急にそう言った返事を寄越した彼女に疑問符と共にほんの少しの苛立ちを覚えたが、グッとこらえて「じゃあ職場付近まで向かうからそこで落ち合おう」と返した。

 

果たして無事に合流を果たしたのだけど、予定よりも遅れた合流に少し不満で、たぶん顔に出てた。

挨拶と一言二言会話を交わして、いつも通り助手席に促されて車に乗り込む。彼女は少しバツが悪そうな顔していて、わざわざ自分のために親の職場まで車を取りに行ったのだとするとすごく申し訳なくなり自分の態度を反省した。と、そこで助手席足元に見慣れない紙袋があることに気づいた。

 

「誕生日プレゼント」と彼女が言う。

「え?」と驚く自分に、「早起きして探し回った」と続けた。どうやら、『車を母の職場まで〜』はプレゼントを探すのに手間取り、約束の時間より遅れそうな彼女が苦し紛れに放った嘘らしい。

 

日々、時には泣きたいくらい辛い思いをしながら、それでも一生懸命働き、休まる暇もないくらい目まぐるしく過ぎる時間を生きる、そんな子が。自分の時間も満足に作れないせいで時に苛々して周りを巻き込む子が、僕自身の為に、結局時間が作れなかったからと、早起きしてまで無理やり時間を作りプレゼントを選んでくれた。

大層に書いたけど、そういうことで。果たして自分はそんなことをしてもらえるほどに何かをしてあげたのかと考える。

 

誰かのために労力を払うのは疲れる。正直言えば、その事でいつか見返りがあればと邪な考えが起きたりする。

でも、そういうことじゃなく。『お返し』の気持ちだとか、ただ、『してあげたい』という真心一つで動けることはすごく、素晴らしいな、と思った。自分もそうあって、そして、またそうしてもらえるようで在りたいと思い、その日はスピッツの音に酔った。

 

 

酔いすぎて長々とこんなことを書いた。

 

 

 

スピッツ 『SPITZ JAMBOREE TOUR 2016 "醒めない』

 

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僕はスピッツが好き。

スピッツが好き、という人はたくさんいるし、逆にスピッツが嫌い、という人は僕は見たことがない。国民的バンドのくせに、ここ数年は長く大ヒットを記録した作品があるわけではない。けれども、音楽性は高く評価されていて「ああー、やっぱりスピッツはいいなぁ」ともはやスピッツフィルターなるもので、彼らの曲は結局「いい曲」になる。オイシイ立ち位置にいるバンド、スピッツ

僕は、スピッツが好き。

 

 

 

「今年、スピッツが久しぶりにアルバムをリリースする」。そんな一報を聞いて飛び跳ねました。

 

タイトルは、『醒めない』。

 

後日公開されたジャケットイメージには、不思議な犬みたいな生き物が寝てる。

「醒めない、ってこの生き物がかな?」とか考えたら、収録されている曲名を見て、「子グマ子グマ、ナサケモノ、モニャモニャ、ハチの針、こんにちは…。スピッツらしいけど、手抜き感も否めない…」

 

スピッツに対する期待と「どうせスピッツだからいい曲ばかり」という安心感、それに比例して募る「ベテランが故に遊び倒しててワケワカランアルバムだったらどうしよう」という不安。

果たして迎えた発売日に聴いた新作は、スピッツ史に残る大名盤なのでありました。

 

 

そんな『醒めない』を携えて開催されたスピッツのツアー。自分の誕生日に自分の地元でスピッツがライブを行う神がかったツアースケジュールを見て、初めてスピッツのライブに参加することを決意。今までは少しだけ神格化されていた彼らのライブ、「見たいけど見たくない。好きだからこそライブが良くなかったら幻滅しそうだし自分のスピッツ像を崩したくない」等と拗らせていましたが、もはや迷いはなかった。

ツアースケジュール発表、そして誕生日にスピッツが地元でライブ。その瞬間に彼女に即連絡。二つ返事でオッケー。彼女もスピッツが好きでよかった。

 

 

非常に長い枕でしたが、端的に言えばライブは超最高でした。まだまだツアーは続いているので、曲目や演出等の記載はしませんが、超最高。彼女は一曲目で泣いていたらしい。わかる。

 

僕も泣きこそはしなかったけれど、音源以上に広がりがある草野マサムネの歌声と、丹念に作り込まれた三輪テツヤのギターサウンド、暴れまわりながらも要所要所ポイントとツボは抑えてくる田村明浩のベース、正確無比のリズムと体全体で曲に起伏とグルーヴを作り表情を持たせていく崎山龍男のドラマ。

 

…何が「ライブが良くなかったら幻滅」でしょう。彼らは音源ではなく、ライブバンドでした。

そりゃ盛り上がってみんなで大合唱したり、暴れ回るような曲はない(あったとしてもファンの年齢層的に暴れないと思いますが)けれど、こんなにも安定して澄み切った空間を終始作ることが出来るのか、と。

声も楽器もピッチがぶれないで、新旧様々な楽曲を時間たっぷりに繰り広げるベテランの姿な、ただただ感動。感服。

 

予定調和に盛り上がりを義務付けられた様な最近の若手バンドとは確実に世界が違う、正真正銘の「天才」のライブに心打たれ、まんまとファンクラブに入会する始末でございました。

 

誕生日にスピッツのライブを見る。

それも好きな人と一緒に見る。なんて素晴らしい誕生日だったんだろうかと。

『醒めない』が自分の中で非常に特別な作品になりました。

 

 

みんな、スピッツ聴こう。

そして、ライブに行こう。

 

任せろ 醒めないままで君に

切なくて楽しい時をあげたい

 

 

 

 

 

醒めない(通常盤)

醒めない(通常盤)

 

 

 

イエモン、宇多田ヒカル、大黒摩季、ハイスタ、175R…。

 

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2016年。復活、再結成再始動したアーティストがことごとくレジェンドで、音楽業界、さらにはCDショップは新作の販促や訴求、併売商品の展開等で大忙し。のハズ。

 

個人的には THE YELLOW MONKEYの復活が一番嬉しくて、『ALRIGHT』が発表され、ツアーのスケジュールが解禁された時にはイエモンファンの後輩たちと大阪は天王寺駅の改札前で「どうする!?どうする!?」と大騒ぎしました。

 

 

背中に隠した 願いを広げて

もう一度羽ばたけ

今夜 準備 ALRIGHT!

 

 

ああ、おかえりなさい。という感じ。

当時、事実上のラストライブとなった東京ドーム公演の映像作品、『THE YELLOW MONKEY LIVE AT TOKYO DOME』を先輩の家で見たことを思い出して、『SUCK OF LIFE』を聴きながら帰ったなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

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 イエモンの復活は衝撃的だったけれど、世間一般の認知度や瞬間最大風速はやっぱり勝てない。

 

2010年に「人間活動」として活動を休止していた宇多田ヒカルが活動を再開。前作から8年ぶりとなるアルバム、『Fantôme』をリリース。

 

この作品、そんなもん「宇多田ヒカルが8年ぶりにアルバムを出す」ということだけで国内は大騒ぎお祭りモードなのに、内容は充実しているし、iTunesチャートで世界6位を獲得したりするから、もう大変。

とりあえず、「なんかいい曲聴きたい」と思ってるなら宇多田ヒカル買えばいいと思います。話題性しかないし、たぶんカラオケでもウケるし。変に斜に構えてよくわからんバンドに手を出すくらいなら、レジェンドに任せた方が無難だし安心だし確実。誰か僕に買ってください。

 

 

 

 

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TVやマスコミはいったい誰のもの?

とっても寂しいからとりあえずつけてます

夢があるのはいいのだけど

こんな忙しい人じゃ…

 

 

2010年から病気療養で活動を休止していた大黒摩季も、見事に復活。

本格的な新作の制作などはまだなのか、ひとまず、ベストアルバム『Greatest Hits 1991-2016 ~All Singles + ~』をリリースするみたい。往年の名曲がたくさん。たぶん若い人でも、「なんか聴いたことあるな、これ」って曲はあるハズ。

…なんか、「若い人でも」って言う立場になってきたのがすごく辛い。

 

年月が経つのはナゼこんなに早いのだろう

あっという間にもう

こんな年齢だし、親も歳だし、

あなたしかいないし… ねぇ

 

 

 

 

 

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 「Hi-STANDARDの新作が、CDショップにある」

 

そんな第一報と共にSNSが荒れ、大人になった当時のパンクキッズ達がCDショップに仕事も忘れた駆け込んだ、2016年10月5日。

 

ムーブメントには火付け役が存在して、その存在は必ずと言っても過言ではないほど「伝説」になってきました。ハイスタもその一つ。

 

90年代のメロコアムーブに火を点け、メロコアを日本の音楽ジャンルの中でもメジャーなものに押し上げた彼ら。 いま活躍しているバンドも彼らの影響を受けた人たちは多いし、意外なところではチャットモンチーも彼らのファンで影響を受けているらしい。

 

今回の新作、彼らのおよそ16年ぶりの作品なんだけど、盲目的なファンだったわけでもなければメロコアに熱心だったわけでもないので、冷めた目で見れば別段どこがいいのか分からないのですが、このリリースはどえらい大ニュースでした。今もまだ余波はありますし、この波がハイスタの「伝説」っぷりを物語っています。

 

 

 

 

 

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これを書いてて、175Rも復活することを知りました…。

 

 

 

懐かしい…。

 

 

 

魔術師、sumika

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sumika。

片岡健太(Vo, G)、荒井智之(Dr)、黒田隼之介(G, Cho)により2013年に結成されたバンド。初の全国流通盤である「I co Y」が『タワレコメン』に選出され、一気に知名度を上げる。

 

 

楽曲のセンスも勿論ずば抜けているんだけど、なにより演奏が上手すぎる。四つ打ちのドラムと高音で抜ける気持ちのいいメロディワークのせいで一気に聴覚が奪われてしまうのだけど、微妙に変化を加えるリズムだったり弦楽器の絡みだったり熟練過ぎて思わず下を巻く。

 

 

こんな正統派な歌モノも出来ちゃう。というよりも、『ふっかつのじゅもん』が異質なだけで本来はこちらがsumika。片岡健太の歌メロは本当にしっかりしているし、それにぶつけるコードも絶妙でニクい。正直言えば好みの問題ではあるのだけれど、個人的には格好良過ぎて仕方がない。

 

 

サポートメンバーの小川貴之の正式加入

 

2015年2月にサポートメンバーの小川貴之(Key, Cho)が正式に加入してからのsumikaはより一層、煌びやかに華やかになった。元々地味な音楽ではなかったからこそ、映えに映えまくって眩しい。なんか楽曲に既視感があるのは否めないけれど確実にスケールアップしてる。

 

 

フレーズだったりリズムだったりは正直流行りのパターンではあるけれど、彼らは演奏力が抜群にあるお陰で小粋なフレーズもすらっとこなしてしまう。引き出しが多いんだろう。場所と特性を理解してその時その時に必要な物を身につけて支度ができる人たち。真人間の所業。 いや、ていうか本当に上手。

 

 

片岡健太の体調不良、復活

 

小川貴之が正式加入した同年の夏、バンドの顔である片岡健太の体調不良よりsumikaはライブ活動を休止。しかし楽曲制作は淡々と進められていたらしく晴れて片岡健太が復活した際に発表された映像に、僕は胸を打たれた。

「ああ、こいつら本当に格好いいな。愛らしいな」って。

 

長いです。演奏が見たい方は18:05辺りまで

 

ちなみに元々はこんな曲。

 

 

一つの完成した楽曲の表情が彼らにかかれば自由自在、変化自在。まるで魔術師。何度も言うが、やっぱり引き出しが多い。いつから楽器に触れてるんだろう。中学校?小学校?そんな時自分はまだまだアイドルとバンドの区別もついてねーよ…。

 

 

そして復帰後、一発目にリリースされた楽曲がこの二つなんですが…

 

 

いや、なんかね。正直、sumikaに対して盲目になりつつあるからどんな楽曲でも「やっぱええやーん」ってなると思ってたんですよ。ただ、それを越えてきた。この二曲は僕の期待を遥かに越えていきよった。つらつらと説明垂れる方が野暮だ。ただ、純粋に「良い」の一言で構わない。

 

冒頭に述べたように、好みの問題ではあるので「これ、ええか…」と思う人も勿論いる。構わない。感性はそれぞれ。だからこそ共通の“音楽”と言う話題に花が咲くのだから。

 

でもとりあえずはバンド界の魔術師、sumikaを知ってほしい。純粋に「良い」があります。

 

 

 

あ、最後に。

ユニクロのタイアップおめでとう!せっかくのオシャレさんなのになんか台無しなCMだけど、やっぱり曲が良いよね!

 

 

 

 

 

革命家大森元貴のMrs. GREEN APPLE

 

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今や押しも押されもせぬバンドへと成ったMrs. GREEN APPLE。もう人気すぎて、「ボーカルの歌ってる時の顔がウザいから聴かない」なんて曲とか全く関係のないところでアンチが出現するレベルのバンド。僕は彼の顔芸、面白いから好きです。

本日、彼らが11月にリリースする新曲、「In the Morning」のMV(short version)が公開されたので、今回は彼らに触れてみようと思う。もはや説明不要の域だけど!

 

 

 

 

Mrs. GREEN APPLE、自身初の全国流通盤となった『Progressive』収録曲。CDショップの売り文句は決まって、「18歳の天才ギターボーカル率いる若手バンド」。

初の全国流通盤ともあって各店舗のスタッフの方はメーカーから送られてきたその売り文句を何の迷いもなく使ったのだろうけど、正しい。だって、大森元貴さん天才だもの。

 

 

売れるべくして売れた

 

天才、と言ったけれどこのアルバムを聴いた感想はなんとも「普遍的なバンド」。一曲一曲のインパクトは強く、サビのメロディも洗礼されていて思わず口ずさんでしまうし、リフも耳に残るのだけど、どうにも色がなかった。一曲一曲はしっかりしているのに、アルバムを通して聴くと後に「いい作品だったな」と残るものはなくて物寂しい雰囲気。なのに、

 

 

あ、売れた。

2ndミニアルバム『Progressive』と同年にリリースされたメジャーデビュー作、『Variety』に収録されている楽曲。さすがにメジャーデビュー作とあって曲もMVも大衆向けになっていて、楽しい。そして、メジャーデビュー作の代表曲だからと言うこともなく、この作品の収録曲全てがきっちりアレンジされ、きれいに色がついている。大人の力ももちろんあるだろうけど、ボーカル大森元貴のセンスが光る。そして、

 

 

誰が彼らを止められようか。

メジャー初のフルアルバム、『TWELVE』の収録曲。一曲目に収録されている「愛情と矛先」から、「庶幾の唄」までバラエティに富み過ぎている。テーマパークか。大森元貴ランドか、なんだこの若者。

 

 

バンド音楽入門用バンド

 

「普遍的なバンド」だった彼らの音楽はシーンをメジャーに移し、一気に変貌を遂げた。鳴っている音楽はもはやJPOPに近く、かなり完成されている。でも立ち位置はあくまでバンド。

サザンオールスターズMr.ChildrenSEKAI NO OWARI等、JPOPの頂点に立つバンドはいるけれど彼らはもう世間的にはJPOPグループであり、そう考えるとMrs. GREEN APPLEはバンドとしてJPOPを鳴らす集団だ。故に、バンド音楽に馴染みのない人に「バンドってこんなんだよー」と勧めやすい。先日書いたナンバガなんて、「邦楽ロックの基礎を作った!」とか言ったもののバンド音楽に馴染みのない人に聴かせるわけにはいかない。ただの拷問になる。

 

革命家大森元貴

 

ミセスが売れたのは間違いなくギターボーカルの大森元貴のセンスと、セルフプロデュース力である。彼は彼自身のことをよく知っていると思う。

冒頭でも書いた「顔芸」然り、彼は自身のルックスやスタイル、歌声、バンドとしての立ち位置、全てを加味して「大森元貴」というキャラクターを自身で構成している。

先日、彼らのライブを久しぶりに見る機会があったのですが、MVの顔芸はもちろん、ライブ中のパフォーマンスもそれはそれは見事。ホントに二十歳かよ。堂々としすぎだろ。場数が違いすぎる。

 

そんじょそこらの二十歳よりも達観しているし音楽に対する引き出しが多い。歌詞一つを見ても、

 

逃げたって変わらないし

悩んだって終わらないよ

貴方のその心は

そろそろ泣き止むべきだ

報われないことなんて

死ぬほど沢山在るよ

それに挫けないで

優しさを分かれる人になってね

日々と君

 

なんだこれ中島みゆきか。ホントに当時18歳か。達観しすぎだろ。しかしまぁ、場数の違いが彼にこう歌われるのでしょう。説得力のある歌声も、歌詞に協調性を与えます。すごい男だ。

バンドがJPOPを鳴らす。何度も繰り返されてきたムーブメントだけれど、昨今JPOPとバンド音楽が対立している中で、大森元貴は革命を起こそうとしている。

これから彼らはもっともっと大きくなる。振り落とされないようにしっかりとしがみついていきたいし、革命家大森元貴のセンスにこれからも期待したい。

 

 

 

 

そして最後に本日公開された新曲のMVを。

 

 

良質。

 

 

 

邦楽ロックを作った、NUMBER GIRL

 

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歴史というものは

大変素晴らしいもので

終わる歴史もあれば

続いていく歴史がありますね

 

2002年11月30日。そう言い残すと彼らは自分たちの歴史を騒やかに締めくくった。

そこに、NUMBER GIRLがいた。

 

 

知らないでは済まされない

 

僕が初めて彼らの音に触れたのは、解散から6年も経った2008年。晴れて大学生になった僕は友人に誘われるがままに軽音部に入部した。ギターとベースの違いも分からない様な音楽に無頓着だった自分。友人が「自分はギターするし、お前も一緒にやろうよ」とギタリストとして入部することになるが、アンプから出る爆音に耳を塞いでいる毎日だった。

 

ほんの少し時間が経ち、梅雨が終わり夏も目前という季節。我々一年生のお披露目ライブの日がやって来た。

僕が所属していた軽音部はコピーバンドのみで、披露する場所も大学の敷地内。アンプやスピーカー、ドラムセットにPA卓、全ての機材を会場に運搬し部員全員で会場を作り上げていく様は小さな文化祭。果たして自分は「初心者にオススメ」と先輩に勧められブルーハーツのコピーで挑むことに。

 

そして、当日。

ぐっだぐだの演奏をしながらも初めてのライブを楽しんだ僕は、舞い上がったまま先輩たちのライブを見ていた。入部当初から自分を可愛がってくれていた先輩たちのライブは格好良く、全てを食い入る様に見て、聴いていた。

 

そんな中、突然。

 

繰り返される諸行無常、蘇る性的衝動。冷凍都市の暮らし、あいつ姿くらまし

 

と、特に仲の良かった先輩が念仏を唱え始めた。男性四人で組まれたそのコピーバンドは明らかに他のバンドよりも音が大きく、鋭く、激しく、そして、熱があった。2008年、NUMBER GIRLとの邂逅(コピバン)である。

 

その日を境に僕は、彼らの騒やかな音にまんまとのめりこんでいくのである。知らないでは済まされなかった。

 

 

 邦楽ロックの基礎である

 

枕が長くなりました。

NUMBER GIRL、今の邦楽ロックの基礎を作ったと言っても過言ではない。

 

 

彼らの音を知らず、KANA-BOONや、ゲス、[Alexandros]に慣れている人にはかなり堪え難い音をしているかもしれない。

「本当にこれが邦楽ロックの基礎なの?」ともなるかも。ってかなってるはず。そう、最初はしんどい。それが、NUMBER GIRLナンバガ

 

でも、彼らの曲は至ってシンプル。

イントロがあり、AメロBメロサビ。間奏を挟んでAメロBメロサビ、大サビ。スタンダードな曲構成が大半で実はあまり捻りがない。ただちょっとだけボーカルがシャウト気味で、ギターがキンキンしていて、ベースが延々とダウンピッキングしていて、ドラムがイナザワチェインソーしているだけ。メジャーコードを弾いているギターにマイナーコードをぶつけて不協和音を奏でるだけ。

 

 彼らが音楽シーンに与えた衝撃は凄まじく、多くのバンドに大きな影響を与えた。与えてしまった。

 

 

ASIAN KUNG FU GENERATION

有名な話ですが、「NGS」は「ナンバーガールシンドローム」の意味で、アジカン後藤が彼らから影響を受け、リスペクトの意味を込めて作り上げた曲。

祭囃子の様なチープなリフが印象的。

 

 

 

Base Ball Bear

テレキャスターの音色、日本語とカタカナが混じる絶妙な造語、キメ、関根嬢のダウンピッキング。影響を色濃く受けているバンド。

ギターボーカルの小出祐介NUMBER GIRLに対して、「三大・好きすぎるから語りたくないもの」と述べている。

 

 

凛として時雨

ベースボールベアー同様にテレキャスターがジャキジャキしている。六弦の鋼の振動。本当、三人とは思えない音を繰り出してる。ちっさいライブハウスならブレーカー落としそう。

 

 

 

他にも影響を受けているバンドはたくさんいるし、バンド以外にも椎名林檎YUI星野源などNUMBER GIRLフリークを公言しているアーティストはいる。

 

いま、第一線をひた走るKANA-BOONアジカンの影響を受けているし、そのアジカンNUMBER GIRLの影響を受けている。形は変わるも魂は受け継がれ、いまも彼らの血はどこかで流れている。

いやまぁ、四人ともバリバリ現役で音楽活動を行なっているので彼らの血が絶えることはないんだけど。

 

 

続いていく歴史

 

とかく、彼らの躍進がなければいまの音楽シーンはもっともっと違う形になっていたということ。極端な話をすれば、いまの邦楽ロック、所謂「ロキノン系」という日本独自の音楽文化はここまで発展はしていなかったかもしれない。

 

いまの中高生は彼らを知らないらしい。

軽音部でナンバガを演奏する人もいないらしい。もっぱら、KANA-BOON、SHISHAMO、KEYTALK。でも、それでも良いんです。だって、良い音楽に浸って楽しむのが一番健全だから。  

 

でも、知ってほしい。

こんな格好いいバンドが日本にいたことを。彼らが当時のバンドシーンの中心だったことを。